主に「無料でかなり使えるから」という理由で、プライベートのメモ管理にはNotionを使っていた。趣味のことや家族のこと、読書メモ、旅行の記録など、長期間保管しておきたい系のメモはとりあえず全部Notionに書いておく、というスタイルで運用していた。結構長い間使っており、あらためて過去のメモを遡ってみると、古くは2019年のメモが発見されたので、少なくとも6年以上は使っていることになる。
勤めている会社でも全社的にドキュメンテーションにNotionを採用しており、その柔軟性や連携の多様さ、機能の豊富さはある程度理解しているつもりだ。特に、Notionといえばデータベース形式のコンテンツ管理がパワフルで、きめ細やかでかゆいところに手が届くその使い勝手の良さは周知の通りだと思う。
「Notion = データベース管理」みたいなところもあり、プライベートで使っているNotionでも、会社のNotionよろしくタグをいい感じに作ってみたり、フィルターやグルーピングでそれっぽく整理整頓してみたり、ときにはNotion管理術みたいなnoteのエントリを読み漁ったりしてみて管理方法を模索してみたりした。
そんな感じで、「俺流Notion」を突き詰めていくと、必然的に「メモを書く時間」に比べて「Notionの管理をする時間」がどんどん大きくなってきた。そこで、ある日突然ふと気づくわけである。「あれ、俺なんでただメモを書きたいだけなのに、こんなにNotionをこねくりまわしているんだ?」と。そう、自分は別にNotionを良い感じに運用したいわけではなかった。ただ、良い感じにメモを管理したいだけだったのである。この境地にたどり着くまでに6年かかった。
一度そう思ってしまうと、なんとかしてNotionから脱却して、よりシンプルで、管理に手間がかからないノートアプリに移行したくなる。そこから数日かけ、移行先のメモアプリを探し始めていたところ、以下のブログ記事にたどり着いた。
UpNoteというメモアプリ。どうやら、ベトナム人の開発者2人が立ち上げたプロダクトらしい。
とにかくシンプルで直感的に利用でき、多機能さゆえの迷いが生まれなさそう。フォルダ形式でノートブックをまとめるという、「結局それが一番わかりやすいよね」という操作性。また、MacとAndroidスマホとの間での同期という、奇特なニーズにも対応している点。タグやテンプレート、検索など、あるべき機能はあるべき姿でちゃんとある、という安心感。
どこをとっても、自分にとってちょうどよく、メモアプリってこんなんでいいよね、と思わせてくれるミニマムでもマキシマムでもない世界観が心地よく思えた。もう、ごってええやん。
サブスク全盛の時代にあって、プレミアムプランが5,000円で買い切りという潔さも気持ちがいい。正直、メモアプリで5,000円は安くない。なぜならNotionはずっと無料で使えていたから。でも、実際にトライアルで使ってみて、率直に「これなら5,000円払っても全然いいな」と思えたので、素直に払ってプレミアムプランを使うことにした。
コンテンツ移行に関しては、Notionのコンテンツをすべて移行する気はまったくなく、過去のメモの中で必要なものだけサルベージして移行しようと思っている。
いま、約3ヶ月くらい使ってみているが、かなりいい感じ。というか、最高だと思う。Notionがちょっとtoo muchだと感じている人はぜひ一度試してみてほしい。