中学2年のときにYahoo!ブログで初めて個人ブログを立ち上げたのをきっかけに、それから現在に至るまで約20年間、途切れ途切れではあったもののずっとうっすらとブログを書き続けてきた。
ブログそのもののテーマやそこに書く内容は、そのときどきで変わる。最初のブログの頃はクラスで起こった出来事や興味があったスポーツのことを書いていた。高校時代はなぜかハマったオーディオ(イヤホンとか)に関する記事を。大学生の頃は、そのとき流行っていたオピニオン風のブログも書いてちょいちょい炎上していた。社会人以降は、釣りの話やプログラミングの話。そして今は、もっぱら暮らしや育児のことが中心になっている。
ブログサービスもいろんなものを使ってきた。上に書いたとおり最初は「Yahoo!ブログ」にはじまり、今はなき「フォレストブログ」や高校生御用達の「デコログ」、ブロガーに人気な「はてなブログ」、ただただおしゃれな「Medium」など、いろんなブログサービスに触れてきた。もちろん、ブログサービスではなく個人でホスティングをするWordPressの運用もある。アフィリエイトをやっていたときはWordPressが主戦場だった。
正直、2025年のいま、ブログをやってる人はほとんどいない。ブログサービスを使って開設するものでなく、自分でサーバを借りてホスティングして運営するタイプのオールドスクールなブログをやってる人なんてマジでいない。観測範囲だと、自分のように昔から何かしらインターネットで発信を続けてきた人で、ギリ数えるくらいやってる人がいるかな、という程度。
普通の人はXかインスタで十分だし、そのなかでも感度が高い人はだいたいみんなPodcastをやっている。気合が入ってる人はYouTube。個人ブログは絶滅危惧種といっても差し障りないと思う。そもそも、若い人は「個人ブログ」なんて聞いたこともないんじゃないか。
個人ブログ、今が一番おもしろい
こんな感じで、なんやかんやとブログ歴が長くなってきているのだが、ひとつはっきりと言えることがあって、個人ブログを構築して運営する営みにおいては今が一番おもしろい。正直おもしろすぎて困っている。何がおもしろいのかをもっと突き詰めて考えてみると、書くことそれ自体のおもしろさはずっと変わっていないけど、ブログのデザイン・機能を思いのままに表現することがかなりおもしろい。
もしかしたら気づいてくれる人がいるかもしれないが、このブログもよく見ると細かい箇所がどんどん変わっている。レイアウトが変わり、フォントが変わり、ドメインも別のものになり、そしていつしかダークモードにも対応するようになった。
どれもこれも、ぜんぶAIのおかげである。いや、AIのせいだともいえる。もう知っている人にはあえて言うまでもないが、このブログのように自前でシステムを構築しているような場合、AIと連携しさえすれば、日本語で「◯◯の機能を追加して」とお願いすれば20秒くらいでAIが勝手に実装してくれる。するとAIから「言われたとおりに実装しました。プレビューを確認してください」と言われるので、自分はそれを見て「ナイス」だとか「うーん、ここがイマイチだから作り直して」とか偉そうに指示を出す。これを繰り返して機能を作っていく。もう、そういう世界になっている。
もちろんだが、こんなことはこれまでになかった。ダークモードを実装しようと思ったら、それなりにHTML/CSS/JSの知識は必要になる。普段から仕事でコーディングをしている人はササッとできてしまうが、コーディングのことを知らなかったり、ちょっと離れた仕事をしている人にとっては普通に大変な作業だったりする。AIを使えば、こういう「ブログにこの機能ほしいなぁ〜」と思うちょっとした機能が、ほとんど意のままに作れる。これがおもしろすぎる。あまりにおもしろすぎるので、ブログのデザインの手入れが終わらない。誰か俺を止めてくれ。こんなことやっている暇はないのよ。
もう、多分これから個人ブログが流行ることなんてないんだと思う。noteは右肩上がりで成長しているし、個人が手軽に発信できるプラットフォームが充実しすぎた。それに比べて、個人ブログは立ち上げてはじめるまでにあまりに手間がかかりすぎる。けど、一度立ち上げてしまえば、自分好みの機能、デザインを持たせたブログに仕上げていくことはめちゃめちゃハードルが低くなっている。それが2025年現在の、個人ブログを取り巻く環境。まったく知られてはいないけど、ごく一部の人だけが、このおもしろさを知っている。AIは仕事を奪うけど、趣味を充実させてもくれる。